パワハラ問題とコンプライアンスについて!現状と企業が取るべき対策を解説

本記事では、コンプライアンスを厳守しようと目指す企業に向けて、特にパワハラに着目してその現状や対策を紹介していきます。

パワハラとコンプライアンスの関係

コンプライアンス」とは法令順守のことで、対外的な信用を得るために重要です。コンプライアンスがしっかりしていることで企業の価値も高まります。

そしてパワハラは法令違反になることもある問題ですので、コンプライアンスとの関連も強いといえます。特に近年はパワハラ防止法が設けられるなど、注目度が高まっていますので、コンプライアンスをしっかりしようと目指す企業としてはパワハラ対策も欠かすことができません。

※パワハラ防止法についてはこちらのページで解説しています。

https://minamotoc.co.jp/blog/2021/05/07/%e3%83%91%e3%83%af%e3%83%8f%e3%83%a9%e3%81%8c%e6%b3%95%e5%be%8b%e9%81%95%e5%8f%8d%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%ef%bc%81%e3%83%91%e3%83%af%e3%83%8f%e3%83%a9%e9%98%b2%e6%ad%a2%e6%b3%95%e3%81%ab%e3%82%88/

パワハラの現状

コンプライアンスに関連する問題は多岐に渡りますが、最近ではパワハラ問題がニュースや新聞等でも多く取り扱われるようになっており、特にパワハラへの対策を取ることが企業の急務となっています。

同じ法令違反でも、世間一般の関心が強い問題のほうが事実上の不利益が大きくなるからです。そこでまずはパワハラ問題の現状を把握しておきましょう。

パワハラ関連の相談が非常に多い

政府による調査結果から、労働局への相談内容として「職場でのいじめや嫌がらせ」が最も多いということが分かっています。平成30年度において相談件数は8万件を超えており、7年連続でトップを記録しています。この相談内容のすべてがパワハラに該当するわけではありませんが、おおむねパワハラの問題はこの分類で相談されていますので、それだけ多く発生しているということが読み取れます。

しかもこの相談は件数・割合ともに年々増えており、平成30年度においては全体の25.6%を占めています。

また、「ひどい嫌がらせやいじめ、暴行」を原因とする精神障害の支給決定件数も年間50件以上あり、増加傾向にあります。

現在ではパワハラ問題がよく取り扱われるようになったこともあり、予防や解決に向けた取り組みを実施する企業も増えてはいますが、企業規模が小さいほどその取り組みがなされていないというのが現状です。平成28年度の実態調査では、1,000人以上の企業では8割以上で「実施している」との回答が得られたのに対し、99人以下の区分ではわずか26.0%しか「実施している」と回答していません。

セクハラを兼ねるケースもある

パワハラだけでなく、セクハラの相談件数も比較的多く、こちらも企業が対策を行わなければならない事項の一つと言えるでしょう。年間1万件近くの相談がなされていますし、パワハラと兼ねて行われることもあります。

例えば職務上の優位な立場を悪用し、性的な嫌がらせをした場合などには、セクハラであるとともにパワハラにもなり得ます。

そのため企業としてはパワハラ対策の一環で、具体的取り組みの一つにセクハラへの対処を組み入れることが求められます。

派遣社員へのパワハラも横行している

派遣社員など、非正規雇用の者は職場での立場が比較的弱く、パワハラを受けることも珍しくありません。

しかし派遣社員であればパワハラにならないという道理はないですし、パワハラ防止法における「労働者」には派遣社員等も含まれています。そのため正社員と同等の対策を講じなければなりません。このことは派遣元・派遣先問いません。相談後の不利益な取り扱いが禁止されることも当然、正社員と異なるところはありません。

企業が取り組むべきこと

それでは、コンプライアンスに配慮する企業が取り組むべきことを挙げていきます。

コンプライアンス研修

パワハラなど、法に抵触し得る行為を防ぐためには規則の整備が大切です。しかし単に規則を設けただけでは実効性は確保されません。そこで「コンプライアンス研修」を実施しましょう。時間を割き、従業員に対しコンプライアンスについて考えさせる時間を作ることでその効果は高まります。

そこでは法令順守の重要性や、違反により生ずるリスクを理解してもらい、法令の内容や企業規則に関する知識を身に付けてもらいましょう。

実施の仕方としては色々な方法がありますので、自社における現状、従業員の性質に合わせた内容で行うと良いです。なお厚生労働省からハラスメント対策の資料(職場におけるハラスメント対策マニュアル及び社内研修資料)が公開されていますので、こちらも参考にしてみましょう。

相談窓口の設置

コンプライアンス研修を行うことで期待されるのは主に予防効果です。しかしどれだけ予防をしていてもパワハラが起こる可能性をゼロにするのは困難です。そこで相談窓口を設け、できるだけ早期に問題を発見できるようにしましょう。対面に限らず、電話やメールといった選択肢も用意しておくと相談がしやすくなります。

また、窓口を設けて相談件数等の情報を管理できるようにすることで、研修の効果測定にも活用できます。その他様々な対策の前後において、社内の状況がどのように変わったのか、それを把握する機関としても機能するでしょう。

社内で完結させようとすると相談対応をする担当者に負担がかかってしまいますし、個人情報が漏れてしまうおそれもあり、かえってトラブルに発展することも考えられます。そこで外部機関への相談対応の委託も検討してみましょう。

行為者への処分

再発防止や抑止力を高めるためにも、パワハラ等、規定に違反した者への対処も考えておきましょう。減給や出勤停止といった処分を就業規則等に定めても良いです。

その場合、例えば以下のような懲戒規程を設けると良いでしょう。

第〇条 次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める懲戒処分を行う。
 1号 ・・・を行った場合
  減給、出勤停止又は降格
 2号 前号の行為が再度に及んだ場合、その情状が悪質と認められる場合などには、懲戒解雇

パワハラを防いでコンプライアンスを万全に!

商取引に関する法令、雇用関係の法令といった基礎的なルールを守っているだけではコンプライアンスが十分とはいえません。特に法改正に追随した社内規定の制定・運用や、世間的に注目が集まっている問題への対応は優先度が高いです。

パワハラは企業の信用に大きく関わりますし、世間の関心度も高く、かつ関連法令について改正もなされています。そのためコンプライアンスを万全にするためにはパワハラ問題にも対処しましょう。

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